青い街の写真で有名なモロッコ。最近は旅行先としての人気が急上昇しているようですが、どんな国なのか簡単にまとめました。
地理
モロッコはアフリカ北西部の国です。
ヨーロッパにとても近く、スペインまではフェリーで約40分なんだとか。
首都はラバト(Rabat)。その他の主な都市はカサブランカ(Casablanca)、フェズ(Fez)、マラケシュ(Marrakesh)。
青い街で有名なシャウエン(chefchaouen)は北の方にあります。カサブランカから車で5時間、フェズからなら3時間半くらい。他の主な都市から離れているため、シャウエンに行くモロッコツアーは少々高くなることも。
言語
ローカル達の日常会話はアラビア語です。
ただ、小学校から教育は全てフランス語で行われているようなのでフランス語も通じます。
標識やレストランのメニューはアラビア語とフランス語が併記されていることが多いです。英語表記はあまりありません。
一般市民はフランス語だけで英語は分からない人がほとんどですが、観光地の土産物屋なら英語が通じます。
こちらが日本人だと分かれば「ありがとう」「さよなら」など簡単な日本語でひたすら話しかけてきます。
アラビア語で「こんにちは」は”サラーム”
「ありがとう」は”シュクラン”
です。
気候と服装
アフリカだからと灼熱の砂漠をイメージしてはいけません。
モロッコにも季節があり、冬には雪が降る地域も。
マラケシュと東京の平均気温は大差ないのですが、湿度はずっと低いです。
私は6月末に行きましたが、東京より寒いと感じました。
雲一つない晴天が続いたので昼間は暑いのですが、太陽が沈むと一気に冷え込みます。半袖半ズボンの寝巻きでは寒すぎました。
日中は、朝以外は半袖で大丈夫です。
東南アジアでは冷房が強すぎて建物内が寒い・・・ということが多々ありますが、モロッコは冷房温度も適切。そもそも、日が照っているだけで湿度は低く、日陰さえあればかなり涼しいので冷房がついていないことも多かったです。
シャウエンとフェズでは、大型ホテルに泊まっていたにも関わらずエアコンがありませんでした。
イスラム教国なので肌を見せない服装が良い、と言われることがありますが、派手な格好をした欧州観光客を見る限りそこまでこだわらなくても良いかも。とはいえ、イスラム人女性のローカルは肌を見せない格好をしているので、長ズボンの方が無難ではあります。
歴史
一番最初にこの地域に住み着いたのはベルベル人です。
ヨーロッパに近かったので、ローマ帝国、東ローマ帝国の支配下におかれました。
7世紀にアラビア半島でイスラム教が成立し力を持つとアラブ人の流入が始まり、8世紀初頭にはウマイヤ朝に征服されて元々住んでいたベルベル人もイスラム化していきます。
その後、いくつかの王朝の滅亡と成立があり、12世紀にはキリスト教の東ローマ帝国(ビザンツ帝国)から送られた十字軍とも戦います。
1660年に成立したのが現在にまで続くアラウィー朝です。これはスーフィニズムと呼ばれるイスラム神秘主義の国で、王はカリフを名乗ります。
1800年頃には鎖国政策をとったのですが、帝国主義時代に突入すると欧州列強の干渉を受けます。イギリス、スペイン、フランスと不平等条約を締結。
1912年には領土の大部分がフランス領モロッコとなり、植民地支配を受けます。北部はスペイン領モロッコ、西側の砂漠もスペイン領サハラとなります。
1930頃から反仏運動が始まり、立憲君主制を求めるようになりました。第2次世界大戦後の世界的な脱植民地の動きで反仏運動も加熱。1956年に独立を達成します。
ただし、スペイン領だった西サハラに関しては現在も所属が曖昧。モロッコが西サハラの3分の2を自国のものとして領有していますが、独立と自治を求める声もあります。漁業ができる海と、リン酸塩が採れる鉱山があるので、今後も議論は続きそう。
独立後は、君主(1660年から続く王族)の権限が極めて強い立憲君主制をとりました。現在でもいたるところに国王の肖像画が飾られており、国民に尊敬されていることがわかります。現国王ムハンマド6世は特に人気があるようです。
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